異業種交流会を開いている側のサイトは、都合の悪いことを書けません。集客が目的だからです。 当サイトは特定の異業種交流会の主催・運営・仲介をしていません。だから、行かない方がいい場合も含めて書きます。
異業種交流会が「怪しい」と言われる理由
まず事実として、異業種交流会という形式そのものが怪しいわけではありません。商工会議所や中小企業基盤整備機構などの公的機関も、事業者同士の交流の場を案内しています。
それでも「怪しい」と言われるのは、同じ名前で、まったく違う目的の会が開かれているからです。「異業種交流会」という言葉に、決まった定義も、開催の資格も、監督する機関もありません。誰でも、どんな目的でも開けます。
実際に起きやすいこと
- 交流の後日に、投資や副業、セミナーの勧誘が届く
- ネットワークビジネス(連鎖販売取引)の勧誘に使われることがある
- 紹介や人脈を理由に、有料の会員登録をすすめられる
- 会そのものより、二次会や個別面談で本題が出る
- 参加者の大半が、同じ組織や同じ商材の関係者だった
これらは「異業種交流会」という枠を使えば、初対面の相手に警戒されずに接触できるために起きます。営業や勧誘の側から見ると、非常に効率がいい場所です。
異業種交流会は事業者が集まる場なので、参加者の多くは何らかの形で仕事につなげたいと思っています。それ自体は当たり前です。 問題になるのは、目的を隠して近づく形と、断りにくい状況を作る形です。
「異業種交流会は怪しいですか?」に、先に答えると
この質問は、検索したときに実際に表示される質問です。先に短く答えます。
異業種交流会という形式が怪しいのではありません。同じ名前で、目的の違う会が開かれているだけです。 そして、その違いは申し込む前に案内文を読めば、かなりの部分が分かります。
怪しいと感じる原因を分解すると、次の3つに整理できます。以下の各項目で、それぞれ詳しく書きます。
| 感じたこと | 実際に起きていること | 避け方 |
|---|---|---|
| 怪しい | 勧誘や営業の場として使われている | 案内文の禁止事項と主催者名を見る |
| 気持ち悪い | 距離の詰め方が一方的 | 連絡先を渡す相手を選ぶ |
| 意味ない | 期待と会の性質がずれている | 何の会かを先に確かめる |
勧誘の場として使われることがある ― 異業種交流会とネットワークビジネス
「異業種交流会 ネットワークビジネス」は、実際に検索されている組み合わせです。ここを具体的に書きます。
ネットワークビジネス(法律上は連鎖販売取引と呼ばれます)は、特定商取引法で規制されている取引形態です。違法ではありませんが、勧誘の方法には法律上のルールがあります。
交流会が使われやすい理由
| 勧誘する側から見ると | 参加する側から見ると |
|---|---|
| 初対面でも自然に話しかけられる | 営業の場だと思っていない |
| 「経営者」「フリーランス」が集まっている | 相手も事業者だと思っている |
| 連絡先を交換するのが前提の場 | 名刺交換を断りにくい |
| 後日の連絡が不自然でない | 断る理由を用意していない |
当日に出やすいサイン
- 事業内容を聞いても、具体的な仕事の話が出てこない
- 「権利収入」「不労所得」「自由な働き方」という言葉が出る
- その場では商材の名前を出さず、「今度詳しい人を紹介します」と言う
- 個人の成功体験と収入の話が中心になる
- 複数人で来ていて、後から合流してくる
特徴的なのは「その場では本題を出さない」ことです。異業種交流会の場は接点を作るだけで、本題は後日の面談やセミナーに移されます。だから当日は「感じのいい人」に見えます。
「今は考えていません」で終わります。説明しようとすると会話が続いてしまうため、短い方が結果的に穏やかに終わります。 連絡が続く場合は、返信を止めるか、連絡先を整理して構いません。 強引な勧誘や、断ったのに続く勧誘については、消費者庁や消費生活センター(消費者ホットライン 188)に相談できます。
勧誘の話は、異業種交流会そのものの否定ではありません。同じ会場で、まっとうに事業の話をしている人の方が多数です。異業種交流会で警戒すべきなのは場ではなく、目的を隠して近づく個人です。
「気持ち悪い」と感じるのは、異業種交流会そのものではなく距離の詰め方
「怪しい」より強い言葉として、「気持ち悪い」も実際に検索されています。この言葉が出るとき、多くは会そのものではなく距離の詰め方に向けられています。
- 初対面で連絡先を求められ、断る間がない
- その場で名刺を渡したのに、当日中に営業の連絡が来る
- 相手の話を聞かず、自分の商材の話だけが続く
- 参加者としてではなく、見込み客として扱われていると分かる
- 「経営者としてのマインド」など、人格の話に踏み込まれる
- やたらと距離が近い、褒め方が過剰
共通しているのは、相手が自分を「人」ではなく「対象」として見ていると感じた瞬間です。これは異業種交流会の規模や参加費とは関係なく起こります。
禁止事項に営業や勧誘の扱いが書かれている会は、運営側が線を引いているということでもあります。案内文にその記載があるかは、判断材料になります。
「異業種交流会」の名前で、出会い目的の会も開かれている
「異業種交流会」という名前でありながら、実際には男女の出会いを目的とした会があります。婚活や合コンに近い形式のものが、同じ名前で案内されていることがあります。
どちらが良い悪いという話ではありません。目的が違う会に間違えて申し込むと、双方にとって時間の無駄になります。見分ける手掛かりは案内文にあります。
| 案内文に書かれていること | 読み取れること |
|---|---|
| 男女比の記載がある | 出会いを想定した設計の可能性 |
| 年齢の条件がある | 同上 |
| 参加費が男女で違う | 同上 |
| 会場がバーやラウンジ | 同上(会議室・ホテルの宴会場とは性質が違う) |
| 業種や職種の記載が中心 | 仕事の交流が目的 |
| 名刺や事業内容の準備を求めている | 同上 |
逆に言えば、出会いを目的に参加する人にとっても、仕事の異業種交流会に申し込むのは同じく無駄です。案内文を読めば、たいてい分かります。
異業種交流会が「意味ない」と感じるとき
これは「怪しい」とは別の話です。怪しい会に当たったのではなく、まっとうな会に出たのに何も起きなかったという感想です。
理由1 ― 期待していたものと、会の性質が違う
異業種交流会は後で効いてくる接点を作る場であって、商談の場ではありません。日本商工会議所も、ビジネス交流の目的を「情報収集」「課題発見」「販路開拓」につながるものとして案内しています。その場で決まることを目的にしていません。
混同しやすい3つを並べると、性質の違いがはっきりします。
| 呼び方 | 主な目的 | その場で決まること |
|---|---|---|
| 異業種交流会 | 業種の違う相手を知る | 基本的に決まらない |
| 名刺交換会 | 連絡先を数多く集める | 連絡先の交換そのもの |
| 商談会 | 売り手と買い手が具体的に話す | 取引の可否・条件 |
理由2 ― 1回で判断している
1回目は顔を合わせただけです。相手はまだ、こちらが何をする人か覚えていません。2〜3回目に同じ人と再会して、初めて「覚えられている」状態になります。
そして異業種交流会で何かが動くのは、相手側に用事が発生したときです。こちらがどれだけ準備しても、相手に用事がなければ何も起きません。だから時間がかかります。
理由3 ― 会った後に何もしていない
これが一番差が出ます。「半年後に仕事になった」と言う人は、たいてい会った後に何かしています。翌日に一言送る、相手のサービスを実際に使ってみる、心当たりのある人を紹介する。逆に「意味がなかった」と言う人の多くは、当日までで終わっています。
理由4 ― 事業の形が合っていない
これは努力では変わりません。単価が低く数が必要な事業や、検索で選ばれる事業では、異業種交流会に費やす時間に見合わないことがあります。この場合、広告や検索の対策に時間を使った方が早い、という判断もあり得ます。
向き不向きの詳細はメリットが出やすい人・出にくい人で整理しています。
「疲れる」「無駄」は、たいてい設計の問題
これは感情の話ではなく、設計の問題であることが多いです。
- 全員と話そうとしている ― 2時間で30人と話しても、誰も覚えていません
- 立ちっぱなしで2時間 ― 立食形式は体力を使います
- 話す内容を用意していない ― 毎回ゼロから考えると消耗します
- 断れないまま二次会まで行く ― 拘束時間が倍になります
対策は単純です。
- 話す相手を3人程度に絞ると決めておく
- 途中で一度離れて休む
- 自己紹介を先に作っておく(多くの会は30秒から1分)
- 終了時刻を決めて、二次会は最初から行かないと決めておく
「疲れる」の多くは、全員と話そうとすることから来ています。3人と深く話した方が、30人と名刺交換するより後につながります。
誰が開いているかで、異業種交流会の性質は変わる
「怪しい」の話とあわせて知っておきたいのが、そうではない側の会がどこにあるかです。誰が開いているかで、会の性質は大きく変わります。
| 主催者 | 性質 | 参加のしかた |
|---|---|---|
| 商工会議所 | 地域の会員事業者が中心。地域の企業と面識を作る目的に向く | 会員向けと、非会員も参加できるものがある |
| 公的支援機関 | 中小企業基盤整備機構などが、経営課題の解決を目的とした交流を案内 | 事業や制度の一環として開かれる |
| 自治体・産業振興財団 | 地域の産業振興が目的 | 広報や公式サイトで告知される |
| 民間の運営会社 | 異業種交流会の開催そのものが事業 | 都度払い・有料が中心 |
| 会員制の団体 | 継続参加が前提。紹介を仕組みにしている団体もある | 年会費・入会金がかかる |
| 個人・有志 | 規模は小さいが、目的がはっきりしていることもある | 案内文の情報量に差が出る |
「有名な異業種交流会かどうか」より、「誰が責任を持って開いているか」の方が、判断材料になります。名前が知られている会でも、実際の運営は地域ごとに違うことがあります。
会員制の団体をどう見るか
継続参加を前提にした会員制の団体もあります。紹介を仕組みとして持っている団体は、合う人にははっきり合い、合わない人には負担になります。
- 年会費・入会金の総額と、そこに含まれるもの(例会の飲食が含まれるかなど)
- 出席の義務があるか ― 毎週や毎月の出席が前提の団体もあります
- 紹介の義務があるか ― 一定数の紹介を求める仕組みがある場合、負担になることがあります
- 途中でやめられるか ― 年度の途中退会の扱い
これらは「怪しい」の話ではなく、合うか合わないかの話です。ただし、入る前に総額と義務を確認しておかないと、後から「思っていたのと違う」になります。年会費の経理上の扱いは年会費・入会金の処理で整理しています。
逆に言えば、公的機関が開く異業種交流会に「怪しさ」を感じることは、まずありません。主催者が明確で、参加者の属性がはっきりしているためです。
異業種交流会の口コミと評判は、両端だけが残る
会の名前で検索すると、参加者の書き込みが見つかることがあります。ただし、異業種交流会の口コミは書く人が偏ります。
強い勧誘を受けた人と、仕事につながった人は書きます。可もなく不可もなかった大多数は書きません。だから口コミは、両端だけが残ります。
| 見るところ | なぜ |
|---|---|
| 件数が少なくないか | 1〜2件の書き込みで全体を判断できない |
| いつの話か | 運営体制が変わっていることがある |
| 何が起きたか具体的か | 「良かった」「最悪」だけでは材料にならない |
| 書いた人の立場 | 参加者か、主催側に近い人か |
「おすすめ◯選」としてまとめられている記事も同様で、掲載側と主催側に関係があることがあります。掲載順に理由が書かれていない記事は、順番自体に意味がないことがあります。
口コミより、案内文に書かれている事実(主催者名・禁止事項・当日の流れ)の方が確実です。口コミは他人の感想ですが、案内文は主催者が自分で書いた約束だからです。
異業種交流会の口コミを読むより、その異業種交流会の案内文を読む方が、判断できることは多くなります。
申し込む前に、案内文のどこを見るか
ここまでの内容は、ほぼすべて申し込む前に案内文を読む段階で避けられます。
| 見るところ | 読み取れること |
|---|---|
| 主催者名と連絡先 | 誰が責任を持って開いているか。書かれていない会は判断材料が減る |
| 禁止事項の記載 | 勧誘や営業の扱いを先に書いている会は、運営側が線を引いている |
| 当日の流れ | 「1社1分PR」等があれば、話す時間が設計されている |
| 参加者の層 | 業種・職種の記載か、年齢・男女比の記載か |
| 会費の内訳 | 飲食が含まれるか。金額だけでは比べられない |
| キャンセル規定 | 事前決済の会は規定があることがある |
| 無料の理由 | 無料の会は、会費以外の目的があることが多い |
この7つが読み取れない会は、行ってみるまで分からないということです。それ自体が悪いわけではありませんが、避けられたはずの問題に当たる可能性は上がります。
逆に、主催者名が明記され、禁止事項が書かれ、当日の流れが説明されている会は、その時点でかなり判断ができます。商工会議所などの公的機関が開く会は、この点がはっきりしていることが多くあります。
勧誘を受けたときの断り方
当日と後日で、やることが違います。
当日
- 連絡先を渡す相手は選んでいい。全員に渡す必要はありません
- 話が商材の方向に行ったら、別の人に挨拶に行くと言って離れる
- 「今度詳しい人を」と言われたら、その場で予定を決めない
後日
- 「今は考えていません」で終わる。理由は要りません
- 理由を言うと、その理由への反論が返ってきます。短い方が終わります
- 連絡が続く場合は、返信を止めるか、連絡先を整理して構いません
連鎖販売取引などには、特定商取引法上のルールがあります。 困ったときは、消費者ホットライン「188」(いやや)で最寄りの消費生活センターに相談できます。 その場で契約や支払いをしてしまった場合も、取引の種類によっては解約できる制度があります。早めに相談してください。
まとめ ― 異業種交流会は「怪しい会」と「そうでない会」がある
- 異業種交流会という形式そのものが怪しいわけではない。公的機関も開いている
- 「怪しい」と言われるのは、同じ名前でまったく違う目的の会が開かれているから
- 実際にあるのは、ネットワークビジネスの勧誘と出会い目的の会の2つ
- 「気持ち悪い」の中身は会そのものではなく距離の詰め方
- 「意味ない」は怪しい会に当たったのではなく、期待と会の性質がずれていることが多い
- 「疲れる」の多くは全員と話そうとしているから。3人に絞ると変わる
- 口コミは両端だけが残る。案内文の事実の方が確実
- ほとんどは、申し込む前に案内文の7点を読めば避けられる
- 断るのに理由は要らない。「今は考えていません」で終わる
異業種交流会に行くかどうかを決めるとき、「怪しいかどうか」で悩む必要はありません。案内文に主催者名と禁止事項と当日の流れが書かれているか。それだけで、判断できる部分がかなりあります。
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